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2019年3月 1日 (金)

記憶力の低下に抗(あらが)う

~ soji の今日もワクワク 248  ~

「今日もワクワク244回」で、百人一首の暗記に挑戦したことを書きました。2018年10月のことです。

その後、何度かそのことを人に自慢する機会を得ました。ところが、人前で披露しようとして番号を言ってもらうと、思ったように出て来ません。例えば57番は紫式部の歌ですが、作者は出てきても上の句がスッと思い出せないのです。

百人一首で行う競技では、上の句を読んで下の句の札を取り合います。百首あるうち、下の句の最初の字がひとつだけの歌は、上級者になると、一字目を聞いただけで身体が反応するほどです。そんな歌は七首あり、頭文字をつなげて「ムスメフサホセ」と言います。

紫式部の歌は、このうちの「メ」で始まります。そこまで思い出してようやく、

めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半の月かな

と出てくるのです。

残念ながらこうやって思い出すのに10秒以上かかってしまいます。それどころか、歌によっては上五句や下七句が出て来ません。番号と作者名はほぼ結び付くようになったのですが、記憶の定着は本当に難しいと痛感しています。

百人一首を話題にすると意外に食いついてくる人が多く、ちょっとした雑談のテーマになかなかいいなと思っておりました。しかしこうやってポロポロと忘れてしまっては元も子もありません。もっと正確に記憶として定着出来ないものだろうか。

そこで私は、学生が受験勉強で行っている「品詞分解」に挑戦することにいたしました。

品詞とは、名詞、動詞、形容詞、助動詞などのことです。古文を勉強するには、この品詞分解が必須になります。

競技では、とにかく意味など分からなくてもいいから耳で聞いて覚えます。私もそうやって覚えようとしたのですが、音だけでは定着しづらいのですね。

それに私は競技には出ませんのでこの覚え方は馴染まないと考え、受験生になったつもりで挑戦することにしました。

例えば先ほどの歌の上句は、このようになります。

めぐりあひ :動詞・ハ行四段活用・連用形

て     :接続助詞

見     :動詞・マ行上一段活用・連用形

し     :助動詞・過去・連体形

や     :係助詞

それ    :代名詞

と     :格助詞

も     :係助詞

わか    :動詞・カ行四段活用・未然形

ぬ     :助動詞・打消・連体形

間     :名詞

に     :格助詞

たった一文字にもきちんと意味があるのですね。これは暗記ではなく、古典文法のルール自体を理解するしかありません。一見大変そうですけどすべては慣れですし、ネットで検索すれば勉強法は山ほど出て来ます。動詞の活用方法や助詞、助動詞の種類も有限。

実は私、高校時代は国語が得意だったのです。昔、覚えさせられた格助詞や接続助詞が今になって口から出て来ました。こんなところで受験弁用で詰め込んだ知識が活用できるとは思いませんでした。

これを一日一首、一番の天智天皇の歌からノートに書いています。百日で全首書き終わる計算です。パソコンではなく、手で品詞とその意味をひとつひとつ書いて行く。こんな風にやっていれば、もっと正確に定着できると期待しています。

また古典文法が理解出来れば、他の文献も読みやすくなるのではないかと考えています。数百年を経ても愛好される作品群は、必ずやその理由があるものです。遅ればせながら、こうした分野も究明したいと思います。

それにしても頭は、動かしていないとどんどん機能が低下するようで恐ろしい。これからも記憶力の低下に抗おうと考えているのです。

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