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2018年7月30日 (月)

本来の姿、本来の味(2)

soji の今日もワクワク 241 

7月の3連休、ランチ時に都内を歩いた時のことです。

今年は6月末に梅雨が明けてしまい、その日も炎天下。少し歩くだけで汗びっしょりの暑さです。家人と入った洋食屋。そこで飲んだ味噌汁の美味しかったこと。「本当に体がこのしょっぱさを欲しがっていたんだね」と家人。私も同じ思いでした。

そうです。私はここで「体」という、もう一人の自分を発見したのです。目や口、手足など、自分が意識して動かすのとは別の体。例えば心臓や肝臓などの臓器。胃や腸の消化器。血管やリンパ管。疲れたからといって自分の意志では休ませられない。生きるために大切なものなのに、意外なほど無頓着。先日の洋食屋で、その「体」の声を聞いたような気がしたのでした。

前回は、人間の本来の姿を見るためには「裸にするよりも、その人の思考、嗜好に基づいた服や装飾品に判断材料を求めた方が確かな気がします」と書きました。それはあくまでも他人を判断するための考え方です。今回は自分の本来の姿に重点を置き、意識下で動くものとは別の体が大きく影響しているのでは。こんな仮説を立ててみました。

日本の平均寿命は、香港に次いで世界2位だそうです。男性は80.98歳。そして女性はなんと87.14歳。しかし支援や介護の要らない健康寿命は、男性で9年、女性で12年も短いんだとか。これが高齢社会となってしまった、現代日本の現実でしょう。寝たきり、要介護。人に迷惑をかけなければ生きられない。これが自分本来の姿とはなりたくないものです。

貝原益軒の「養生訓」には、長生きの秘訣が書かれています。その主たる内容が食べ物。医食同源の言葉があるように、食に注意することで、医者いらずの元気な体が作られるとか。その中で、体調が悪いと言ってすぐに薬や鍼灸に頼るな。旬の時に、旬の食べ物をよく味わって食べよ、とありました。

最近は私も、醤油やドレッシングをかけないで、食べ物本来の味を味わうように心がけています。といってもすぐに物足りなくなり醤油をつけますが、極力少なくしようと考えています。刺身の盛り合わせ。 魚の種類によって味わいが大きく違うものですね。これまで、全部醤油の味にしてしまったような気がします。それが刺身の美味しさだとも。

アジのたたきは醤油を付けないと、混ぜ込まれた刻みネギの辛味が途端に主張をし始めます。そして刺身のつま。これは何もつけないで食べると、ほんのりと大根の甘味が感じられます。 でも大体が無味無臭。シャキシャキとした歯触り感ばかり立ってきます。 そして気づいたのです。これは、別の刺身を味わう時に、口の中に残った魚の油を取り去るためにあるのではなかろうかと。 だからほとんど味がしないのだ。 私はわざわざ醤油に付けて食べていました。なにか、今さらながら気が付いた感じです。

現代人は、醤油やドレッシングをかけることで、塩分をはじめとした栄養分を過剰に摂りすぎるのではないでしょうか。それを私たちは無条件に美味しいと考えている。しかし消化器系の内臓たちは大忙し。何とか余分の栄養素は体外に排出しているけれど、さすがに疲弊してくる。そのうち排出しきれなくなり、毒素も含めて体内に蓄積されてしまう。すると調子が悪くなり、やがて何とか不全という病気になります。血管がつまったりしたら、すぐに死につながってしまう。一方で日本の医学は発達しているから、薬や手術で延命策が講じられます。そのあげくに、要支援、要介護。結果、生きているだけの不健康な老人が量産されるわけです。

日頃から病院のような食事をしろとは言いませんが、栄養素の過剰摂取は危険だと自覚するべきでしょう。食べ物本来の味は、 往々にして薄味。しかしその中に深い味わいがこめられています。 それを楽しめれば、将来不幸にも入院生活を送ることになったとしても、辛さを減らせるのではないでしょうか。「体」の声に出来るだけ耳を傾け、「体」が喜ぶ食べ物を摂取する。これが大事なことです。

自分を生かしてくれているのは、他ならぬ無意識下にある「体」です。決して敵対してはいけません。暴飲暴食などもってのほか。安易に薬やサプリに依存するのも避けたいですね。お迎えが来るその日まで、元気に動く「体」と共に過ごしていきたい。それを自分本来の姿としたいものです。

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