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2017年11月23日 (木)

「黒四を助けよう」

~ おさむの鳥の目212

先日、テレビを見ていたら、NHKの「ブラタモリ」という番組で、タモリ一行が黒部川第四発電所を訪れた話が放映されていました。

「黒四」は有名ですから説明不要ですが、私自身分かっているつもりでしたが、たいへんな難工事であったことを再認識しました。

そもそも人間がその工事の場所に到達するのが極めて困難ということが、画面から見てとれて、よくこのような所に発電所を建設する気になったものだと驚かされたのが始まりで、終始、驚きの連続でした。

水力発電は、高い位置に水を貯め、その落差を利用して水が落下する力を電力に変えるものですから、先ず、十分に高い位置に大量の水を貯めることが先決です。「黒四」は自然の高峰を利用してそれが出来る絶好の形状を備えていたから、ここに発電所を建設することになりました。

しかし、その場所は人を寄せ付けない位置であり、この場所に大規模な工事を決行するということは、それはそれは大変な決断です。

そして、当然のことながら工事そのものも難工事で、そういう構造は認められないと指摘されるという事態さえ起ったということです。この事業は、世界銀行から3700万ドルの融資を受けたのですが、その世銀から、水を支える壁の高さが高すぎるから変更すべきだという見解が示されたというのです。

そこで、この山に関してはこの構造で十分支えられるということを証明する工事を、本体の工事と平行して行ったという、その工事現場をテレビで写していました。それだけ大変な事業だったのだと再認識した次第です。

ところで、標題の「黒四を助けよう」ですが、この言葉は、当時、私が勤務していた東洋紡の社内会議で耳にした言葉です。「関西電力では、世紀の大事業である『黒四』建設を、会社の総力を挙げて決行している。社内では『黒四を助けよう』という合言葉の下、『紙1枚節約してこの事業を助けよう』という動きがあるという話です。

この話が本当なのかどうかは分かりません。しかし、大阪に本社のある他の事業会社に、このような話が伝わっているということは、関西電力が、いかに総力を結集してこの事業に当たっておられたかを示していると考えられます。

私が経営企画スタッフとして事業会社に勤務していたのは何十年も前のことです。その当時のことを鮮明に記憶しているということは、「黒四」という事業がどれだけインパクトの大きい事業であったかを示していると思います。

テレビは単に話というだけでなく、映像が伴っているので、情報量が多く、強く印象に残ります。時間を越えて、数十年昔に自分が考えていたことを鮮明に思い出します。  

なお、「黒部川第四発電所」は、工事期間7年、作業員のべ1000万人、総工費513億円、昭和38年完成ということです。太平洋戦争後の関西のエネルギー事情からしても、たいへん重要な大工事であったのだと、今も強く印象に残っています。

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コメント

黒四ダム。昔から聞く名前ですが、残念ながら行ってことがありません。北陸新幹線が開通する以前は、東京から富山県はとてもとても遠い所、というイメージがありました。

おさむさんは、行かれたことはありますか。私も一度は行ってみたい所です。

森永エールチョコレートで有名になった山本直純の出演CМ、

「大きいことはいいことだ!」

を思い出しました。

投稿: soji | 2017年12月 4日 (月) 18時47分

コメントありがとうございました。わたしは行ったことがありません。今回のテレビを見ていて、これは是非一度行ってみたいと思いましたが、残念ながら具体的に計画するには到っていません。

投稿: おさむ | 2017年12月 7日 (木) 12時48分

黒四ダム。生涯で一度は行きたい場所に、私も加えるようにいたします。新幹線も出来ましたしね。

投稿: soji | 2017年12月13日 (水) 20時43分

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