« 祝!?200回目 | トップページ | 「筍」と「竹の子」、どう違うか »

2017年4月15日 (土)

「素数」って結構素敵

~さかもっちゃんの知ったかぶりぶり 169~

北米大陸には13年おき、17年おきに一斉に現れる「周期ゼミ」と呼ばれるセミがいます。名前の通り13年ゼミは13年に一度、そして17年ゼミは17年に一度、一斉に成虫となって地上で繁殖と産卵を行うのです。言わば、13年ごと、17年ごとの大ベビーブーム。

私も米国滞在時、この大発生に遭遇したことがありますが、言葉では言い尽くせないほどのモノ凄い大群でした。木々の幹という幹、枝という枝には小ぶりのセミがびっしり。「閑さや岩にしみ入る蝉の声」などといった風情はこれっぽっちも無く、むしろ恐ろしいくらいの雰囲気でした。

さて、この「周期ゼミ」、13と17が素数であることから「素数ゼミ」とも呼ばれます。素数とは、その数自身と「1」以外では割り切れる数がない数字のこと。ちなみに、「1」は割り切れる数が「1」しかありませんので素数ではありません。

以下に、素数を少し並べてみましょう。13と17もしっかりと入ってますね。
2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47、53、59、61、67、71、73、79、83、89、97、101、103 …

周期ゼミの大発生ですが、この「素数」にこそ意味があるのだ、との説があります。もし仮に、周期ゼミの発生頻度が「素数」の13年ではなく12年だとしましょう。12年は2年、3年、4年、6年で割り切れます。セミの天敵である鳥のライフサイクルは多くが2年~6年ですから、周期ゼミはそれこそ大量発生の年ごとに、毎回必ず、鳥などの天敵に襲われて食べられてしまうリスクがあります。12年ごとの大発生が毎回、天敵のライフサイクルと重なるからです。

ところが、13年や17年といった「素数」では、そのようなリスクが大きく軽減されます。例えば、13年ゼミが3年ライフサイクルの天敵に遭遇するのは39年に一度しかありませんし、4年ライフサイクルの天敵に遭遇するのは52年に一度しかありません。

「じゃぁ、なぜ、もっと小さい素数の7年周期や11年周期じゃないの?」との疑問があるかも知れません。おそらく北米大陸には、周期ゼミの天敵となる7年や11年ライフサイクルの鳥がいたのでしょう。同じライフサイクルですからセミの大発生のたびにかち合ってしまい、やがて、そのようなセミは淘汰されてしまったのかも知れません。

また逆に、「じゃぁ、なぜ、もっと大きい素数の19年周期や23年周期じゃないの?」との質問に対しては、こう答えるしかありません。「セミにとって19年や23年は長過ぎる」と。

短過ぎず、長過ぎずの「素数」、13年と17年。自然界の素敵なバランスです。「周期ゼミ」や「素数ゼミ」への興味は尽きません。こんな素数ゼミの存在に、これまで無味乾燥だった「素数」がグッと身近になった次第です。

ところで、話は大きく変わりますが、インドネシアの人口ピラミッド(年齢ごとの人口を表したグラフ)では、5歳おきに大きな突出(=人口増加)が見られるそうです。つまり、5年ごとの大ベビーブーム。そう、まるで北米の周期ゼミのように。

ヒトのライフサイクルは5年ではありませんから、インドネシア特有の何らかの文化的背景があるものと推察されます。例えば、インドネシアのある島で5年に一度大きな祭りがあって国民が熱狂し夜は…とか、日本の丙午生まれを避けるような迷信のせいとか。諸説ありますが、答えは定かではありません。

ちなみにインドネシアのベビーブーム周期も「5年」と素数ですね。ますます「素数」が身近になりました。素数の「素」は素敵の「素」。

|

« 祝!?200回目 | トップページ | 「筍」と「竹の子」、どう違うか »

カラフルエッセイ  さかもっちゃんの知ったかぶりぶり」カテゴリの記事

コメント

セミにとっての生まれてくる周期は、種を絶やさないためのまさに生き残り戦略。こうした自然界に観られる秘密を解き明かすカギは、人間の生み出した「数」の中にあるんですね。

ところが、その「数」を学ぶ「数学」を嫌う人間の多いこと。なぜでしょう。やはり数学には「お勉強」の臭いが強すぎるのでしょうか。セミでさえ素数に基づいて生まれてきているのに。

ちなみに「素数は無限に出現することを証明せよ」という数学の難問があるとのこと。どう解くのか皆目見当がつきませんが。

インドネシアはともかく、中国には素数の歌があるそうです。日本では李香蘭(山口淑子)が歌ってヒットした、

「素数夜曲」

あ、最後はダジャレで締めてしまいました。ここらへんで失礼します。

投稿: soji | 2017年4月15日 (土) 19時04分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 祝!?200回目 | トップページ | 「筍」と「竹の子」、どう違うか »