~ sojiの今日もワクワク 161 ~
前略 わさく様
メールをありがとうございました。
「遅くなりましたがドラゴンズ優勝おめでとうございます。
日本シリーズ何となく展開が去年と似たような中日ペースの展開になっていると思います。
我がM軍は去年と一転リーグ最下位と低迷ですが、今年のシリーズはとても気楽にテレビ観戦してますよー」
わさくさんにメールをいただいたのは11月17日。ちょうどこの日は、ホークスをナゴヤドームに迎えて、一気に優勝、悪くても王手、と行くはずが、よもやの3連敗。ヤフードームでの連勝気分を全部吐き出してしまった、実に後味の悪い日でした。
予定では、第1戦で好投したチェンで3勝2敗。意気揚々と博多に向かうつもりだったのですが・・・
だから、つい返事を書きそびれてしまいました。ごめんなさい。
第6戦は吉見で拾い、7戦までもちこんだものの、ドラゴンズはもはやピッチャーは尽き、ホークス打線を3点に抑えるのがやっとの完封負け。山井のパーフェクト、夢をもう一度、とはいかず、落合監督、有終の美は飾れませんでした。昨年に続き日本一にわずかながら届かない悔しさ。
ええ、それが返事を出さない言い訳にもならないのは分かっています。本音を言うとですね、リーグ最下位に低迷したロッテマリーンズを応援しているわさくさんのサバサバしたメールに、ちょっとジェラシーを感じていたのですよ。
落合監督の退任が発表されたのが9月22日ですか。ちょうど宿敵ヤクルトスワローズと激戦を繰り広げ、ゲーム差を一気に縮めている真っ最中でしたね。今シーズン、一方的にやられているスワローズ。正直、逆転優勝は諦めていたのです。一時はセ・リーグ全球団に勝ち越して、ひとり優勝にまっしぐら、でしたから。
ところが、退任が発表されてからのドラゴンズはまるで神がかり。いわゆる「竜神」のごとき勢いで、10月10日からのナゴヤドームにスワローズを迎えての4連戦で4連勝。このときに、誰もがドラゴンズ、リーグ制覇を確信したと思います。とにかくシーズン序盤の低迷さや、落合退任の憂さをぱぁっと払ってくれました。
でも、でもですよ。このファン心理って、健全じゃあないですよね。任期満了とはいえ、辞めさせられる(決して本人の希望で辞めるんじゃあない)監督を胴上げさせたい。そんな悲壮感って、いかがなもんでしょうか。
私がドラゴンズファンになったのは、2002年の秋、名古屋に単身赴任したのがきっかけ。当時は阪急ブレーブスの元エース、サブマリン投手だった山田久志監督でした。名選手は名監督にあらず、というのでしょうか。人気が低迷し、翌2003年の秋には休養、事実上の解任だったと記憶しています。
そして白羽の矢が立ったのが、当時監督はもちろんコーチの経験すらない落合博満氏。これには私も驚きました。解説者としてテレビで話しているのを聞いたことがあります。あの覚めたような話しぶり。こりゃあ、ドラゴンズもどうなるだろうか。正直、心配でした。ただ私も、名古屋に来て一年。地元に馴染むために一生懸命だったこともあり、腰を据えて応援したのですよ。
その後はご存じのとおりです。8年間、ずっとAクラス。リーグ優勝4回、日本一1回。本当に素晴らしい実績ですよね。でも、なぜか落合野球は、人気に結びつかなかった。それどころか、中日ドラゴンズという球団に、最終的に否定されてしまった。ちょうど昨年11月「落合ドラゴンズの不人気を考える」と題して私がこのエッセイに書かせていただきましたが、一年前からこんな退任劇が来るような予感がありました。いや、今から思えば、ですけどね。
わさくさん。今年の6月ですか。マリーンズスタジアムにロッテ戦を観に行ったことを覚えていますよ。ロッテファンの応援ぶり。実に楽しそうだった。結局試合は引き分けで、もやもや感は残ったけれど、選手一人ひとりに対するよりも、ロッテ球団が好きだ、と言わんばかりの応援でした。ファンを26人目の選手と呼んでいるなんて(ベンチに入れるのは25人だから)。そして、26番は準永久欠番なんて。球団が、とてもファンを大事にしてるのがよくわかりましたよ。
ドラゴンズは次期監督を高木守道氏に決め、コーチ陣も解任し、そのほとんどを中日OBで固めて落合色を一掃するんだとか。
高木守道(70)、権藤博(72)、近藤真市(43)、宇野勝(53)、井上一樹(40)、渡辺博幸(41)、平野謙(56)鈴木孝政(57)、稲葉光雄(63)、今中慎二(40)、中村武志(44)、川又米利(51)、彦野利勝(47)、上田佳範(38) などなど。
名前を見るとまるでOB会。いや、まるでドラゴンズの選手名鑑のようです。そこまで純潔路線にする意味って、いったい何でしょうか。
私は、球団とかチームとは何なのか、すっかりわからなくなってしまいました。たとえ中身が入れ替わっても、ロッテという名前があれば、マリーンズとついていれば、無条件で応援できるものなのでしょうか、わさくさん。
思えば、私が応援していたのは、球団ではなく、それを引っ張る監督。イズムを感じさせてくれるチームを応援してきました。森監督時代の西武ライオンズしかり。野村監督時代のヤクルトスワローズしかり。好きな監督がいなくなったチームには、ほとんど愛着を持てず、知らず知らずのうちに離れていったのを思い出しました。
この8年、私が好きだったのは中日ドラゴンズではなく落合ドラゴンズだった気がします。来シーズン、もし落合氏が横浜あたりで指揮をとるとしたら・・・いや、来年のことを言うのは止めましょう。鬼が笑うだけですから。
私は千葉ロッテマリーンズを応援しているわさくさんがうらやましい。チームがどう変わろうと、応援し続けるんだという信念を感じます。
さらば、落合ドラゴンズ。こってこての、名古屋で固めた新生中日ドラゴンズが、来シーズンどうなっていくのか、静かに見守ることにいたします。もしセパ交流戦、QVCマリンフィールドでドラゴンズと戦うことがあれば、ぜひ観に行きましょうね。
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